SEOは「火の七日間」へ向かう? Googleの天誅がウェブを焼き払うのか

2017年12月初旬、Googleが健康や病気に関連するジャンルの検索アルゴリズムを、大幅に刷新しました。

大打撃を受けたサイトも少なくないようです。Twitterのタイムラインには、収益の大幅減や、アフィリエイト廃業を宣言する書き込みもありました。

検索エンジンの大幅なアルゴリズム変更は、過去にも何度か行われ、年末に行われたケースも何度かあります。かくいう私も、10年以上前になりますが、会社に退職届を提出した後、根本的な検索エンジンの変更があり、顔面蒼白になったことがあります。

この年末年始を不安な気持ちで過ごしている方は多いはず。そこで、私の過去の経験を紹介しつつ、現在の状態を分析して、新年を迎えてすべきことを考えてみました。

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アルゴリズム変更は、人生を狂わす

過去にもGoogleは、検索アルゴリズム変更を年末に行ってきました。クリスマス商戦の直前で、インパクトが大きいので、スパムに対する警告的な意味合いがあったようです。

あまりに多くのクレームが来てしまい、年末のアルゴリズム更新をやめるといった対応を取った年もあったと記憶しています。

私が直撃を受けたのは、Yahoo!Japan検索エンジンの大幅な仕様変更でした。

Yahoo!の検索エンジンは、ヤフーカテゴリーに登録されているウェブサイトを優先的に上位表示していました。私の所有サイトの多くはヤフーカテゴリーに登録されていたので、検索エンジンから多くのアクセスを得ていました。

ところが、2004年末に仕様が変更になり、ヤフーカテゴリー登録ページの優先表示をやめてしまったのです。

年末も押し迫った12月20日過ぎだったでしょうか。知り合い家族と温泉旅行の最中でした。Yahooの検索ページのデザインが変わってしまい、顔面蒼白になりました。

なぜなら、勤めていた会社に退職届を出してしまっていたからです。東証一部上場の会社ですよ。これから会社をやめて独立するというのに、いきなり検索エンジンからの流入が激減してしまう。

まさに、昨年2017年末と全く同じ状況です。

検索エンジンで上位表示しても、何も残らない

2004年だけではありません。数年後のパンダアップデートでは、プログラムで大量生成したページが、根こそぎやられました。

検索上位に表示されても、誰かに認められたり、地位が保証されることはありません。アルゴリズムとの相性がたまたま良かっただけです。

検索エンジンからの流入に頼るビジネスモデルは、まったく安定しないのです。つくづく身にしみました。

2010年ころから、SEOに頼らないウェブ集客を追求しています。

キュレーションサイト問題の顛末

昨年末の、Googleアップデートまでの経緯を振り返ってみましょう。

発端は、一昨年末のキュレーションサイト問題です。健康や医療関連といった、人の生命や生活への影響が大きい分野で、検索結果の上位にランクされた記事の品質が低いことが発覚しました。

品質の低い記事を大量に掲載していたのが、DeNA社が運営するWelqなどの、キュレーションメディアでした。資本力を駆使し、クラウドソーシングサービスを通して、大量の記事をライターに発注していました。

一番の問題は記事の作り方です。他の検索上位の記事をピックアップし、内容を組み合わせて、表現を変えて「リライト」して記事を作成するマニュアルを作り、指示していたのです。リライトであれば、素人でも医療のような専門知識が必要な分野の記事を書けます。

しかもなるべく文字数が多い記事を書くよう指示していたようです。Googleは読者の満足度を測る指標として、「滞在時間」を見ていると言われています。文章量が多いと、滞在時間は当然伸びるので、検索順位が上がるのです。

文章の構造や流れが多少おかしくても、構いません。逆にちょっとおかしい方が読者は気になって先を読むそうです。素人ライターがリライトで作った長文記事が、Googleの人工知能の弱点を突いて、軒並み上位表示することに成功したのです。

最新スパム手法「人力ワードサラダ」がGoogleに襲いかかる

キュレーションサイトの手法は、10年ほど前に多かったスパム手法である「ワードサラダ」に似ています。過去のワードサラダは、プログラムでブログ記事などを収集して、文字の順序を入れ替えたりして、意味は通じないけど、とにかく文章っぽいものを作り上げる手法でした。

今回の低品質リライト記事は、人間の手によって他のブログ記事を組み合わせて作ります。意味が通じてしまうため、Googleの人工知能は見破れなかったのです。

Welqを運営するDeNAは、同様の手法で記事を作成していたキュレーションメディアすべてを閉鎖。他社のメディアも根こそぎ閉鎖に追い込まれました。しかし、「人力ワードサラダ手法」が有効であることに変わりはなく、他のメディアが同じような手法でページを生成し続けました。

すると、「Googleの検索結果は信用できないのでは?」という論調の意見がネット上に増えてきました。Googleにとって、検索エンジンの信用低下は、企業の存在価値を揺るがす致命的な問題です。Googleの利益の源泉は、検索精度の高さにあるからです。

Googleが、ちょっとダサくなってしまった

屈辱的な評価を受けたGoogleは、今回、信用を回復するために、大鉈を振るいました。まずは、YLYM(Your life your money)、つまり健康や医療、お金といった、人間の生活において重要なジャンルにおける、検索アルゴリズムを大幅に変更しました。

公的機関や、公式サイトのページを上位表示する一方で、いわゆる「素人記事」の順位を大幅に下げました。

利益は一夜にして焼き払われた

当ブログの健康・医療関連の記事も大きく順位を落としました。例えば アキレス腱断裂 手術の記録の記事は、「アキレス腱 手術」1-2位でしたが、現在は20位前後です。

当ブログは健康・医療系の記事が少ないので、影響は限定的ですが、健康・医療のジャンルにガッツリ特化したサイトを運営していた方は、致命的なダメージを受けたはずです。

我々は、事が起きてからようやく気がつくのです。

専門家でもない分野で上位表示されること自体がおかしかったこと。そして、検索エンジンの順位は、絶対ではなく、永遠ではないということに。

Googleは素人記事を排除する方向へ?

今回のアルゴリズム改変は、YMYLの分野だけの措置ですが、人々の満足度が高いようであれば、他の分野でも同じような措置をとる可能性は十分考えられます。

そうなれば、個人、法人も含めて、「素人メディア」と認識されたウェブサイトの記事は、軒並み順位低下して、検索エンジンからの流入は無くなってしまいます。

多くのアフィリエイトサイトは、検索エンジンからの流入に頼っているのが現状です。しかし、将来的には検索エンジンからの集客は期待できなくなる可能性があります。

我々個人メディアは、何を準備しておく必要があるのでしょうか?

検索エンジン以外からも集客できる

ネット集客は、検索エンジンだけではありません。

ソーシャルメディアは健在です。

アメブロやはてなブログといった、集客力の強いブログサービス、noteやmediumといったコンテンツプラットフォームもコアな読者が集まっています。

電子書籍も誰でも出版できるツールや情報が整ってきています。

そして、最も大切なのは「リピーター、ファン」を増やし、囲い込んでいくことです。ブランドこそが、利益の源泉となります。

検索エンジンが公的機関のものになってしまっても、ブランドが育ち、メディア名が広く知られていれば、上記のプラットフォーム上に直接コンテンツを投入することで集客することは可能です。「分散メディア」「マルチプラットフォーム」という考え方です。

プラットフォームごとに読者の質は異なるため、読者層に合ったコンテンツを投下すれば、検索エンジンよりもコンバージョンや満足度が高まる可能性があります。

個人でブランドを築くことは大変な作業です。とにかく時間がかかります。しかし、ブランドはワインと同じで、時間を味方につけることができます。長く続けているということ自体がブランドになります。

「SEO」をしないことがSEO

ブランドが広まってくれば、ジャンルの専門家としての地位を築ける可能性が高まります。オフィシャル情報を発信する立場となり、Googleからの評価が上がります。

小手先のテクニックとしてのSEOは通用せず、より本質的な活動になっていきます。

わかったブログは7年前から脱SEO集客を目指した

当ブログも手をこまねいていたわけではありません。冒頭で述べたように、検索エンジンには何度もやられてきて、もうこりごりです。2010年頃から、検索エンジンに頼らないネット集客を追求しています。

まず着手したのが、ソーシャルメディア。7年かけてフォロアーが増えてきました。Twitterはもうすぐ7,000人Facebookページは約6,500人です。個人メディア運営者としては多い方だと思います。

検索エンジンの動きを察知し、この夏からはアメブロとInstagramに本腰を入れ始めました。特にInstagramは5つのアカウントを作り、テーマごとに運営しています。

アメブロ

Instagram

2017年ソーシャルメディア総括 – ソーシャルメディアが台頭する未来

7年前、わかったブログに本腰を入れ始めた2010年。複数あったブログを集約しました。一つに集中したほうがブランドを醸造するのに適していました。今も最初は一つに集中したほうが良いと思います。

しかし、ある程度フォロアーが増えた今、再び分散メディアの方向に向かおうとしています。歴史とは、繰り返すものなのですね。

Googleと人は共に成長する

Googleの弱点を突き続けて利益を得ようとする人や企業が存在する限り、Googleはアルゴリズムを刷新し続けます。

しかし、その戦いも終焉に向かいつつあると感じています。

なぜなら、我々のネットリテラシーが向上しているからです。キュレーションサイト問題も、「この検索順位はおかしい」という、人々から声がキッカケでした。

最後の使徒 検索エンジンの敵は「人間」だった

人々の検索行動を人工知能が観察して、良いコンテンツの特徴を学んで、より良いコンテンツを提供できるようになります。

Googleと人間は、共に成長しあっていく。検索エンジンを騙すことは、人間を騙すことに限りなく近づいていき、自浄作用が効いてくれば、検索エンジンはより正確で便利なものになっていくでしょう。

カウントダウンは始まった

2018年以後は、個人ブロガーやウェブサイト運営者にとって、厳しい年になると思います。検索エンジンに頼るだけの集客モデルは先細っていくでしょう。

だからこそ、まだ検索エンジンから集客できるうちに、ただ集客するだけではなく、個人のブランドを蓄積していく努力しておくことが重要になってきます。

東日本大震災では、誰もがしばらく現実を受け入れられなかったでしょう。しかし、災害は起きてしまいました。原発も爆発しました。何事も起きてからでは遅いのです。事前の対策や準備が大切です。

Googleが次にアルゴリズムを変更して、すべてが焼き払われた時、何を残せるか? カウントダウンは始まっています。

今日のわかった

昨年末のGoogleアップデートは衝撃的でした。検索エンジンのさじ加減一つで、利益が蒸発していく様子を、久しぶりに実感しました。

Googleを完全に怒らせてしまいましたね。そもそも素人が医療分野の記事を書くなど、よく考えてみれば非常に危険な行為です。

しかし、なまじ上手くいってしまうと、周りが見えなくなってしまいます。

私も含めて、多くの人が目を覚ましたのではないでしょうか?

これで、我々のネットリテラシーがまた一つ向上し、共に検索エンジンの性能も向上していくでしょう。

この先生き残るための最新ブログ本。2020年3月発売。シリーズ累計10,000部突破。

コンセプトは「向こう5年、同ジャンルの本が出版できない本」12刷されているブログ指南本。

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