念願のサブスリー達成 静岡マラソン2019

2019/2/24に行われた静岡マラソンに出場しました。

前半から積極的にスピードアップ。後半の向かい風を集団で我慢し、ラスト10kmは両足が攣りながらも最後まで押し切りました。

タイムは2時間58分38秒(ネット) 2時間59分04秒(グロス)

ジョギングを始めて13年目。念願のサブスリーを達成することができました。

同時に「市民ランナーグランドスラム」も達成。感無量です。

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事前のトレーニングとレース戦略

静岡マラソンに向けてのトレーニング

昨年の夏から秋にかけて、苦手だった10km走と20km以上のロング走をポイント練習に加えて、週3回のポイント練習をするようにしたところ、11月のつくばマラソンで3時間1分4秒のプライベートベストで走れました。

この冬も引き続き、週3回のポイント練習を実施してきました。

ところが、12月から年明けにかけて、例年以上に忘年会と新年会が重なり、ポイント練習ができず。体重も2kg太ってしまいました。

1月2週目からポイント練習を再開。静岡市民継走大会と藤枝リバティ駅伝では良い走りができませんでしたが、1月末の勝田全国マラソンで3:08’47と予想以上の好走。ラスト1kmは4’15/kmまで上げました。

2月に入ってもトレーニングを続け、レース1週間前に体重が2kg減。つくばマラソンの前くらいまで体重が落ちてきました。

10km走のタイムもほぼ同じ。1km×5インターバルのタイムが3分30秒台で揃えられてないですが、3分45秒以内は達成できています。

最後の1週間で、もう一度インターバルにチャレンジしてみたかったのですが、無理をして故障してしまっては本末転倒。昨年の静岡マラソン前に肉離れして、思うように調整できなかったので、慎重に調整しました。

レース戦略

スタートは8:20。スタート整列は1時間前の7:20から。前の方に整列したほうが、スタートからスピードを出しやすいので、なるべく早めに整列したほうが良いです。

8:00にはブロックが閉まって、スタート地点への移動が始まります。トイレを早めに済ませて、7:40までには整列をしたいところです。

待っている間にトイレに行きたくなるのを防止するため、当日は起床してからの水分補給はほどほどに。冬のレースなので、5kmに給水所でしっかり補給すれば大丈夫。

まずは腰にしっかり力を入れながら走ることから。10kmまでは4’15/kmを超えてしまってもOK。焦る必要はありませんが、どこかのタイミングで4’10-15/kmの巡航モードに入って、そのままゴールまで押し切りたいです。

昨秋のつくばでは33km過ぎで焦ってしまったので。焦らず冷静に走りたいと思います。

ポイントは当日の風向き

静岡マラソンは、静岡駅から清水駅へ向かうワンウェイのコース。西から東へ向かうので、西風だと有利です。

ところが今年の冬の久能海岸は、北東の風が多いです。風が弱ければ問題ないのですが、

風向きは基本向かい風。追い風や横風だったらラッキーくらいに思っていた方が良いかもです。

ヴェイパーフライ投入は?

実は、ナイキのヴェイパーフライ4%を購入してあって、何度か練習で履いています。

私のランニングフォームはヒールストライク(かかと着地)なので、履いて普通に走ると、厚底のクッションが効きすぎて、逆にロスになる感じがします。

前回の勝田マラソンで気がついた「後ろ足の接地時間を長くする」走りだと、フォアフットの方向なので、シューズにマッチしてきます。

4’00/km以上のスピードで走ると、シューズ前方裏のプレートの反発を利用できるので、スピードに乗れます。

ところが、サブスリーペースである4’15/kmくらいだと、反発があまり使えず、むしろかかとのクッションが効きすぎて、逆に疲れる感じがします。

レース直前調整にも履いてみますが、しっくりこないようであれば、週末の投入は見送る予定です。

レースレポート

シューズの決断

レース前日まで、当日のシューズを迷っていました。

直前の練習でもヴェイパーフライ4%で2kmを時計を見ずに感覚だけでレースペースで走ってみると、4’02-14と結構良いタイム。ただし、クッションの効きすぎによる違和感は解消されず。

前日の夜に、ヴェイパーフライを持っている知人にメールして、情報を集めました。

最終的な結論は「迷ったら難しい方を選択する」という考えのもと、ヴェイパーフライ投入を決断しました。

ここ一ヶ月間、ヴェイパーを意識して走ってきました。走りは確実に良くなっていますが、完全にフィットはしていません。

フルマラソンで履くことによって、フィットせず撃沈する可能性もありますが、新たな発見もあるはず。同じシューズで走っても、これまでの延長線上でしかありません。「成長とは変化すること」だと、自分に言い聞かせての決断です。

スタートまで

朝は4:45に目覚ましをかけたのに、結局5:15まで起きれず。21時ころに寝たのですが、2時頃に一度目が覚めての二度寝。すごく眠かったです。

最近はレース前の2日は禁酒するのですが、前日も当日もすごい眠いです。お酒が関係ある?今度は3日禁酒してみよう。

朝食はご飯と納豆と味噌汁。それとお餅3切れを会場で荷物を預けるまでに食べました。

ウェアはキャップにグラス。ノースリーブにランパン。ラン用手袋。ゲーター。アシックスのレーシングソックス。そしてシューズはヴェイパーフライ4%。

補給はSAVASのジェル2本を15kmと25kmで。メダリストのBCAAを10、20、30kmで投入。塩熱サプリとツラレスも持ちました。

6:45に自宅出発。7時すぎに県庁へ。そのままトイレに並び、しっかり排出できました。

荷物預けの近くで身支度をして、7:30に荷物を預けました。そのままAブロックへ向かいながら、いつものストレッチ。お堀の外周で100mほどダッシュをして、靴紐の締付けチェック。ぶっつけ本番のシューズなので、念入りにチェックしました。

7:40ごろにAブロックへ入りました。ちょっと寒かったので、静岡市のゴミ袋をかぶりました。周りを見渡すと、ヴェイパーフライ多い!

8:00から移動開始。県庁前のスタート地点は陽が差して暖かい。朝からOS-1を飲んでいたせいか、尿意は出ませんでした。

スタート1分前にゴミ袋を脱いで、ポーチのベルトにはさみました。端っこだったら、ボランティアが回収してくれるので。次からは端で待機しよう。

8:20ぴったりにスタート!

5kmまで

スタートロスは26秒。走り出すと周りのランナー速い!ノーストレスのスタートでした。

でも、ちょっと速すぎて、時計を見ると3’50/kmとかで走っているので、少しセーブ。4’10-15/kmくらいを狙っていたのですが、4’05-10/kmくらいで入ることに。

ペースが速いかなと思いましたが、息が上がっていなかったので体にまかせました。ヴェイパーフライが引っ張ってくれました。

5kmの給水所では、しっかり2杯給水。ゴミ袋を捨てました。

5km 20’39

4.3km地点。5’34に映っています。

中間点まで

10kmまではゆるい登りの区間があったので、少しスピードダウン。最初の5kmが突っ込みすぎてた感があったので、ここで落ち着けました。

長谷通りは緩い下りで、スピードアップ。そのまま街中へ。大声援に押されスピードをキープ。

1つ目の折返しで、向かい風を感じました。海沿いも向かい風かなと、一抹の不安が。

安倍川の河川敷は下り基調。気持ちよく走れました。中間点のタイムは1:28’14 上出来です。

10km 21’06

15km 20’55

20km 21’03

中間点 1:28’14

第一折返し付近。11’23、17’29に映っています。

21’21に映っています。

中間点-30km

安倍川大橋は本レースの数少ない登り。富士山がきれいに見えました。そのまま新しくできたバイパスの高架を走りました。高架のバンクがきつい!

なんとか高架を降りると、ちょっと疲れを感じました。

この辺りは、追い風が吹いていたので、助かりました。疲れが相殺された感じです。

大浜の駐車場には、名物のおでんが。さすがに今回は食べている暇はないので、パス。

この先からはコースは海沿いに。いつも10kmトライアルを走っています。ところがここから急に向かい風。

いつもはトラックがビュンビュン走っていて、車が起こす風もすごい。今日は車が走っていないので、向かい風でもそんなに辛くない。

サブスリー集団がいたので、集団の中に入ってやりすごしました。速度も4’15/kmくらいに落ちましたが、前半の貯金があるので大丈夫。

後半からは給水を毎回取るのではなく、一回おきに取ることに。給水は走りのリズムを崩しやすいです。過去も給水からスピードダウンしたことが何度もありました。

久能山の下では久能太鼓が。知り合いの子供が叩いてます。ちょうど30km地点。パワーもらいました。

マラソンは30kmから、ここから本当のマラソンが始まります。

25km 20’54

30km 21’10

30km-37km

海沿いの折返しは35km。そこまでは集団の中で我慢の走り。しかし、30kmすぎから両足のふくらはぎに異変が。

ふくらはぎがピクピクしてきました。あちゃー!ここで攣るか!

ヴェイパーフライはフォアフット気味の着地になるので、ふくらはぎが持つかどうかは、事前から懸念していました。予想通りになるとは。

脱水のような体全体が重くなる感じではありません。気力は健在。ただ、足だけが悲鳴を上げ始めてる。失速の不安が脳裏をよぎります。

まずは、ポーチから塩熱サプリとツラレスを一粒口に入れました。

32kmを通過。2時間15分くらい。残り10kmを45分くらいで走れればサブスリー達成。4’30/km以内の速度で行ければ良いことを確認。

残り10kmを4’15/km前後でなるべく長く粘れば、チャンスが拡大していくということ。昨秋のつくばでは慌ててスピードアップしてしまいましたが、今回は、落ち着いて対応できました。

35km 21’32

35kmを折り返して、追い風だ!と思った瞬間、右足のふくらはぎが大きく収縮。よろけて転びそうなりました。

収縮の周期が短くなってきました。転んで止まってしまったら、二度と動けなくなります。

とうとう本当のマラソンが牙を向いてきました。

でも、こちとらフルマラソン出場は20回以上。サブスリーは簡単な話ではないことは百も承知。ここからは気力勝負と切り替えました!

37km-Goal

清水市街に入り、沿道の応援が増えてきました。今年は川内優輝選手が参戦してくれたこともあり、沿道の応援が例年以上に多い気がしました。助かります。

余談は許しません。相変わらずふくらはぎは収縮を繰り返してます。

しかし、気力は充実してました。残り5kmです。足は痛いですが、ペースは4’20/kmくらいを維持できています。

きついですが、このまま我慢していれば、チャンスは広がる。

ポーチからショッツカプチーノを取り出し摂取。口の中にコーヒーの香りが広がる。その瞬間、足が少し軽くなりました。

「行ける!」

一歩一歩、腰を入れて走ることに集中しました。

お待ちかねの40kmを通過。2:49’05。残り2.195kmを約11分でゴールすればOK。キロ5分で十分。この時点で初めて「サブスリー行ける!」と思いました。

40km 21’46

相変わらず、ふくらはぎは収縮していますが、脳がゴールを意識したのか、急に体が動くように。

脳が「速くゴールして楽になりたい」と、体に最後の指示を送ったようです。

これだけ攣っているのに、4’20/kmを維持できています。ヴェイパーフライの硬いプレートと柔らかいクッションが足を守りつつ、パワーをくれていたのかもです。でなければ、足攣ってこんなにスピードでるわけがない。

41km通過。もう後はゴールするだけ。でも1.2kmあるので長い!

エスパルスのサンバ隊から力をもらい、さらに進むと遠くにゴールゲートが見えました。

沿道からは本レース始めての黄色い声援が。ラスト200mは全力スパート。でもスピード上がらない。

ゴールに設置してある時計を見ると、2時間59分の表示が。初めて見る「2」という文字。最後はゴールになだれ込みました。

2時間58分38秒(ネット) 2時間59分04秒(グロス)。

レース後

ゴールはあっけなかったです。涙もありません。ただ「やった」という感覚がじわりと来て、一度だけ「ヨッシャー」とガッツポーズ。

眼の前には、お互いの検討を称え合うランナー達の姿。和やかで華やかな空間でした。

秋のつくばはみんなガッカリって感じでした。この日もあと1分もすれば、同じ雰囲気に。1分ちがうだけで、天国と地獄。こちら側に居れて本当に良かったと感じました。

タオルとメダル、ジュースをもらって歩いていると、急にふくらはぎが収縮。慌てて、道の脇の柵につかまり、ストレッチを。その後、15分くらいその場で悶絶することに。

ラスト10kmは攣りながらの走りだったので。すべてを出し切ったレースでした。

夕方からチームのみんなとおつかれさん会。美味しいお酒を飲むことができました。

レースを終えての反省

初めてのサブスリー達成でしたので、間違いなく生涯ベストレース。何が欠けても、サブスリーでのゴールはできなかったです。

昨秋、3時間1分4秒で走ったつくばと、先月の勝田全国マラソンでの経験、そして今回投入したヴェイパーフライ4%の力。今持っているすべてを結集した成果だと考えています。

ヴェイパーフライは、自分の走りを矯正してくれるシューズです。今回42.195kmを走りきれたことで、私にヴェイパーフライの走りが更に刷り込まれたと思います。

今後さらに走り込むことで、後半も足が攣らない走りができるのではと期待しています。

グランドスラム達成

今回サブスリーを達成したことで、2016年のウルトラ100kmサブ10(10時間切り)、2018年の富士登山競走完走と合わせて、「市民ランナーグランドスラム」を達成することができました。二重の喜びです。

2016年秋にアキレス腱を断裂してしまい、半年ほど走れない時期がありました。サブスリーは無理かなと思っていたので、当時を振り返ると本当に信じられないです。

年齢的にもギリギリだったので。この年齢でピークを持っていけたのは、ラッキーでした。

今後の展望

最大の目標であった、サブスリーとグランドスラムを達成した今、正直何も考えられない状況です。

フルマラソンのサブエガ(2時間50分切り)や、ウルトラのサブ9(9時間切り)、富士登山競走のサブ4(4時間切り)などは、個々に目指してみたいなという思いはなくなないですが、楽しく走るファンラン的なレースも出場してみたいです。これまで、エイドに寄るのは失速したときくらいだったので。

年間グランドスラムへのチャレンジもあります。サブスリーは二度とできないかもしれないので。今年ウルトラ100kmのサブ10と、富士登山競走を完走すれば、年間グランドスラムを達成できます。チャレンジしてみるのもありかなと。

あとは、トレイルランも再開したいです。山はやっぱり楽しい。これからはプレッシャーを少なくして、楽しみの要素を増やしていきたいです。

最後になりましたが、静岡マラソンの大会関係者、ボランティアのみなさん、沿道の声援、そして久能海岸の向かい風に一緒に立ち向かったすべてのランナーに感謝します。

サブスリー&市民ランナーグランドスラムやりました!

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コメント

  1. 薄田 より:

    かん吉さん、薄田と申します。

    素晴らしいです、おめでとうございます!

    勇気をもらえました。
    私も頑張ります。

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