クチコミで「あっ」という間に急成長したい方へ

マーケティングにすごく興味がある、今日このごろ。

最強のマーケティングって「クチコミ」だと感じはじめていたタイミングで、本書「バイラル・ループ あっという間の急成長にはワケがある」に出会いました。

「バイラル」とは、クチコミのことです。そのままの名前の本だったので、即買いでした。

内容も期待通りでした。ネットで面白いことをしたいと思っている一人として、ワクワクしながら読むことができました。私もアイデアをクチコミで爆発させてみたいです。

本書は、バイラル(クチコミ)ブームを引き起こした具体例を紹介しながら、バイラル・ループを発生させるために考えるべきこと、準備すべきことを示してくれています。

これまで読んできたクチコミ本に関する本や記事は、どれも断片的な話だったのに対して、本書は、各年代における代表的なバイラル事例を順番に解説していて、バイラルマーケティングの全体像と流れが掴みやすかったです。

事例はタッパー容器に始まり、ブラウザのネットスケープ、ホットメール、イーベイ、ペイパル、ブログ、SNS…と続きます。

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バイラル成長の罠

特に、「バイラル・ループが発生した後の、利用者の増加に対する対処」に関する内容が興味深かったです。

利用者がウイルス的に激増していくと、設備増強が追いつかず、サービスの質の低下を招きます。

「サーバーをまともに動かし続けてさえいれば、好調を維持できたはずなんです。」とコーラーは語る。

「なのに、あの機能だけは、どうしても取り下げようとしませんでした」。

「あの機能」とは、つまり人間関係の遠近を図示して、自分と他の人々とのつながりを表す機能のことだ。

「あれを辞める決断さえしていたら、今日のフェイスブックは存在しなかったかもしれません」

これは、「フレンドスター」というSNSの例です。高負荷な機能を維持するために、慢性的なサーバー速度低下に悩まされ、サービスの質の低下につながり、下り坂に転落してしまったとのこと。

私もブログパーツを運営していて、何年か前にメチャクチャ利用者が増えて、サーバーがパンクしたことがありました。当時は対応できる技術力がなかったため、うまく処理することができませんでした。苦い思い出です。

最近は、AmazonEC2/S3などの、スケーラブル(大規模な変更を加えることなく、処理の質的・量的変化に対応できること)なクラウドサーバーが誰でも簡単に利用できるため、技術的な障壁は低くなっています。

新たな広告手法が次のバイラルを支える

SNSの収益化についての言及もありました。日本のミクシイもしかり、SNSが収益化に苦しんでいることは、良く知られていることです。

でも、本書は、SNSの未来はそんなに暗くはないと結論付けています。

いまになって思うと、広告クリックというコンセプトに頼って、業界全体が発展してきたのは、じつに驚くべき話しといえるだろう。

誰とも知れぬ利用者が自主的にマウスボタンを押してくれることにひたすら期待していたわけだ

「CMが長くなれば、消費者はCMカット機能付きビデオを購入する」

というように、消費者と広告はこれまでもせめぎあいを続けていて、今後も果てしなく続く。新たな広告手段は次々と生まれていくだろう、ということでした。

新しい広告手段の具体的なアイデアがいくつか紹介されていました。興味のある方は、本書を読んでみてください。

本書のバイラルループは??

本書のような、マーケティング本は、本の販売自体を実験台に利用することが多いです。ちょっと前に発売された「Free」もフリー戦略で話題を呼びました。

今回もバイラルループを引き起こすしかけがあるのかなーと、調べてみたら、ホームページがありました。

viralloop.jp – 『バイラル・ループ』オフィシャルサイト

うーむ。

「もし放送コンテスト全国第3位の女子高生が新刊ビジネス書を朗読したら…」

あたりが、バイラルをおこすトリガーなのでしょうか?ていうか、この文章自体が、ベストセラーのパクリってのが笑えますけど。

前書きと序章、そして9章「ブログ時代のバイラルビジネス」を、無料で読むことができます。

ツイッターもアカウントもありますが、書籍内のキーフレーズだけを、垂れ流しているだけみたいです。

すごく良い本だと思うので、もっと頑張ってほしいなあ。

もしこの書評に共感してくれた方が居ましたら、はてブや、ツイッターでリツイートしてくれると嬉しいです。バイラル・ループをおこしてみたいです。

今日のわかった

わたし、別に講談社からお金をもらっているわけではないです^^
ちょっと気になったのが、「バイラル」という言葉。一般の人にはわかりにくいので、当記事のタイトルには入れませんでした。

読書2010
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