個人で「商品メーカー」になれる時代がやってきた

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個人でも大手メーカーに負けない商品を製造して世界中で販売できる技術と仕組みが整いました。大手メーカーに就職しなくても、アイデアさえあればモノ作りで商売ができるのです。

MAKERS―21世紀の産業革命が始まる

久しぶりに興奮する本に出会えました。元々工場のエンジニアとして働いていたので、モノ作りの技術や知識は持っています。ウェブ技術と、製造技術を組み合わせれば、面白いビジネスを始められそうです。いっちょ、やってやるか!

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脅威の3Dプリンター

プリンターやスキャナは多くの家庭に常備されるようになりました。専用の印画紙を使えば、誰でもプロの写真屋さんレベルの写真を、家庭でプリントアウトすることができます。

そして今、3Dプリンターでも同じことが起きようとしているのです。

3Dプリンターとは、立体のものを「プリント」できるプリンターです。2Dプリンターがヘッドからインクを紙に塗り付けて画像をつくるように、3Dプリンターはヘッドから樹脂を吹き出して、立体を作っていきます。

何百万、何千万円もした3Dプリンターが、20万円くらいで買えるようになりました。それくらいの値段であれば、家庭用に購入する人がでてくるでしょう。3DCADで立体の絵を描ければ、高度な職人技術がなくても、誰でも3Dプリンターで試作品を作ったり、小規模な製造を行うことが可能になったのです。

複雑な構造でも精密に再現できる安価な3Dプリンター「FORM 1」

3DCADのメニューのプリントボタンを押すと、3Dプリンターでその場で実物をプリントしたり、製造請負工場へデータが送られて、数日後には注文の品が届くのです。すごい時代になったなと思います。

組み込み回路も数千円で

本書でも紹介されているArduino(アルドゥイーノ)を利用すれば、誰でも簡単に組み込み回路を作ることが可能です。

アルドゥイーノはネット接続が可能です。また、Wifiで通信もできるオプションがあるそうなので、遠く離れた場所からの遠隔操作もできます。例えば、出先から自宅の玄関と窓のカギの開閉を確認できるような仕組みを簡単に作れるのです。

オープンソースハードウエア「Arduino(アルドゥイーノ)」でハードウエア開発者を気取ってみる

独自の基盤が必要なら、試作品を設計・製造してくれる企業があります。ウェブプログラムと同じように、実際に動くプロトタイプを作りながら手元で開発できることが素晴らしいです。

資金調達はネットで

事業化していくには、ある程度の量を製造して売らなければなりません。つまり、初期投資が必要になります。これまでは銀行などから融資を受けるしか方法がありませんでしたが、最近は「クラウドファンディング」と呼ばれる資金調達の仕組みがあります。

商品のプレゼントやイベント参加を条件に、ネット上で出資を募る仕組みです。目標額に達しないと資金調達はできないルールです。Kickstarterが世界的に有名。日本のクラウドファンディングにはキャンプファイヤーなどがあります。

出資する側は、自分の欲しい商品をいち早く手に入れられます。出資を受ける側は、商品の需要を知る事ができます。目標額に達しない場合は、そもそも需要が無かったと判断して、無駄なチャレンジをしなくてすむのです。

販売はインターネットで

商品の販売は、インターネットを活用します。インターネット通信販売であれば、世界中から注文を受けて、発送することが可能です。

クラウドファンディングでGOが出た商品であれば、なにか魅力があるはずです。魅力を理解してくれる人は、世界中にはたくさん居るでしょう。少量生産なので、値段も上げられます。一家族が食っていけるくらいの稼ぎにはなるでしょう。

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個人メーカーの可能性

3Dプリンターやアルドゥイーノで試作機を作って検証し、量産化の資金調達とGoの判断はクラウドファンディングを利用することで、個人でも自分の好きな商品を開発・販売することができる仕組みが整ってきました。

これまで、大量生産に見合った商品しか、製造して販売することができませんでした。しかしこれからは、お客さんのニーズに合わせたカスタマイズ商品を、小規模で製造・販売する技術が揃ってきたのです。

先日、テレ東の経済番組「ガイアの夜明け」で「一人メーカー」が紹介されていました。ビーサイズ(Bsize)の八木啓太氏です。商品の企画・開発から製造まで一人で行っています。

若手エンジニアたった1人のメーカー経営

本書の内容はアメリカの話ですが、日本にもMAKERSを地で行っている人が実際に存在するのです。

私も元々機械系の開発・設計部門にいて、地域の鉄工所などと一緒に仕事をしていました。製造のプロに量産を委託するルートも知っています。

商品のアイデアさえあれば、一人で開発・製造・販売することができる時代になったのです。無理だと決めつけず、柔軟な発想で世の中を眺めて、アイデアを見つけていきたいです。

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今日のわかった

ビーサイズの八木氏とは同じ業界出身なので、ものすごい刺激を受けました。

私は現在はウェブを生業にしていますが、昔の開発・設計業務で得た知識や経験は私の中に残っています。

ネットショップを始めたいと常々考えていたので、リアルの商品企画・開発にアンテナを張っていきたいです。

読書2012
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