トマトが切れればメシ屋はできる 栓が抜ければ飲み屋ができる

タイトルに惹かれて、思わず手にとって読んでみました。この手の本に弱いのです。

トマトが切れれば、メシ屋はできる 栓が抜ければ、飲み屋ができる~居酒屋の神様が教える繁盛店の作り方~

飲食店の商売に関する本はよく読んでいます。ブログ運営は飲食店の運営と通じるものが多くて、参考になります。

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参入障壁が低ければ、競争が激しい

メシ屋、飲み屋というのは、やろうと思えば誰だったできる商売だ。

だってさ、銀行員や医者になろうたって誰もがなれるわけじゃないけど、例えば居酒屋の定番人気メニュー、「冷やしトマト」なんて、ただトマトを切るだけだし、ビールだって栓を抜くだけでお客さんに「どうぞ」って出せるでしょ。

それで原価より高いお金をもらって稼ぎにできる。こんな商売、他にないんじゃないかと思う。

飲食業をやっている知人から聞いた話だと、トマトが切れれば飲食店ができるというのは大げさな話ではないそうでです。今や伊勢えびの生け作りですら、冷凍のレトルトパックで仕入れることができるそうです。お店でやることは解凍してお皿に盛り付けるだけです。

しかし、誰でも参入できるということは、それだけライバルも多くて競争が激しい商売とも言えます。

つくづく思うのはさ、やっぱり飲食業ってのは、「楽な商売」なんだよね。

だってさ、農家の人は、美味しいトマトを作るために、畑を耕したり、草むしりをしたり、天候と闘ったりしているわけでしょ。ビールだって、凄い数の人がすごい研究を重ねて、立派な工場を建てて、美味しい製品を創り上げる。

そんなふうにたくさんの人が一生懸命時間をかけてつくりあげたものを、お客さんに「おいしいでしょ」って食べたり、飲んだししてもらうための努力なんて、努力のうちに入らないと思うんだよね。楽しいと思ってやらなきゃ、ウソだと思う。

作業的には楽だといっても、色々工夫しないとやっていけないことの裏返しです。接客やサービスの中でお客さんをよく観察して、お客さんに繰り返し来店してもらえる工夫を、日々徹底的に考えることができないと、競争には勝てないでしょう。

ブログも圧倒的に参入障壁が低いメディアです。誰でも気軽にできる情報発信できます。当ブログでも、著者の方が労力と時間をかけて執筆した書籍を紹介させてもらって、アクセスを得ています。これ以上楽な方法はありません。だからこそ、多くの人に読んでもらいたければ、楽しく更新する一方で、いかに振り向いてもらえるか、読んでもらえるかを徹底的に考える必要があります。


居酒屋 ケンカ / Paul Lowry

来客数を増やす

原価率が高くなってしまうと、お客さんが回転し始めるまでは大変だろう。でも、努力して続けているうちに、お客さんの数が増えて原価率の高さを補ってくれるようになる。

儲けにだけにこだわらないこと。それが客商売の基本だ。

商売の基本は 売り上げ=お客さんの数×客単価×リピート数 です。売り上げを増やすために、一番効果的なのが、お客さんの数を増やすことだと言われています。お客さん居ないことには、クチコミが広がらないからです。利益を再投資してでも、お客さんを増やすことに全力を注ぐべきです。

ブログの集客の基本は「リピーター」です。記事を読んでくれた人がRSSリーダーやツイッターでフォローしてくれるにはどうすればよいかを徹底的に考える必要があります。その方法の一つとして、アフィリエイトやアドセンス広告をブログの一等地から外して、代わりにリピートを促すボタンを設置すると効果的です。本来得られる収益を再投資するようなものです。

なぜなら、広告が目立つブログはリピートされにくいからです。自分がブログを読む立場になって考えれば、理解できると思います。


神?-居酒屋 / chou_i_ci

来店する理由を作る

個人店なら、無理をして新しいことをやらなくても、店を続けられるはず。それよりも、ちょっとした工夫、そして他店にはない自分の店が「一番」である何かを増やす努力、それが大切だと思う。

お客さんがお店を選ぶ理由って、ちょっとしたことだったりしますよね。今日は●●店のコロッケが食べたいとか、薬味がどっさり乗ったざる豆腐の気分とか、店員の□□ちゃんに会いたいとか。引き出しが多いお店は魅力がありますね。

居抜きに限らず、店舗が二フロアに分かれている物件も避けたほうがいいだろう。
店主の顔が見えない店は、どうしてもインパクトに欠けて、また来たいと思ってもらえるような店になならない。ただ机と椅子が置いてある部屋に通されても、お客さんは楽しくないでしょ?

何のお店をやるにしても、結局のところ「どれだけ多くのお客さんと知り合いになれるか?」が勝負になると思います。店員さんに顔を覚えてもらえると、客としては嬉しいです。私は知り合いのお店に行くことが多いです。前もって連絡しておけば、人気メニューを取っておいてもらったり、ちょっとしたサービスをしてもらったりと、安心して飲めるからです。

ブログでも、コメントやツイート、問い合わせには積極的にレスポンスをして、読者さんとの接点を多く作っていくことが大切です。

必死になって、ゼロから始めれば、闘争力が付く。それで、自分にお客さんが付いてくれて、しばらくして30坪の店を出せるようになったら、そこには店が成長する中でのドラマがある。中身の濃い店ができるんだ。この経験ができなかったら、一生悔いを残すと思う。

成長ストーリーは聞いていても面白いです。失敗は多ければ多いほどストーリーにスパイスが効いて、話はさらに面白くなります。従業員の採用でも「このお店面白そうだな」と思ってくれる話を持っているか持っていないかでは、反応が違うはずです。

私は当ブログのメインテーマを「人気ブログを作る方法」として、成長そのものをアピールしています。アクセス数やブクマ数は常に公開しています。成長は人を惹きつけるストーリーです。

自分の考えを自分の言葉で伝えるように心がけています。ブログの魅力とは何かといえば、ブロガー自身の個性に行き着きます。お店も同じで、メニューは他店に真似をされても、店長や店員の個性は真似できません。来る人と迎える人のコミュニケーションを大切にしていきたいです。


SAHARAYA@OKACHIMACHI / sun_summer

言葉の力

同じ一杯でも、「安いワインです」って言われて出されるよりも、「おいしいワインだけど、一生懸命リーズナブルな値段で出しています」って言うほうが、お客さんは飲みたくなるでしょ。

居酒屋にとって、当たり前のサービスをあえて言葉にして口にだしてみるといい。「ビール、キンキンに冷やしておきました!」とかね。それだけで、店の勝ちはグンと上がるはずだ。

切り口を変えて見せれば、普通のものをよいものに見せることができます。飲食店は普通の食材を調理、盛り付けして、付加価値をつけて高く売る商売です。無言でカレーを出すのと、「このカレーは20種類のスパイスを独自調合して、3日間煮込んで作りました」と一言添えるのでは、カレーの美味しさの感じ方が全然違うはずです。

自分たちに知識がないのなら、外のプロの力を借りればよい。お薦めワインの記事が載った雑誌を店内に置くだけで、商品の説明とアピールになる。

商品の裏にある、開発ヒストリーやこだわりの話を聞くと、商品への愛着がわいてきます。人は、商品だけでなくて、周辺の情報、つまりコンテキスト(文脈)も一緒に買うのです。商品にまつわるうんちく話は、お客さんとコミュニケーションする上でも役立ちます。

ブログも日々の生活の何気ないことに、付加価値を加えて文章にして公開する作業です。本で読んだ知識を寄せ集めたとってつけたような文章よりも、「自分語り」が一番簡単で誰でも書けて、面白い文章になります。自分の体験談と、対象を強引に結びつけて、ドンドン書いていきましょう。

新しいアイデアとは、全く新しいものではなくて、既存の組み合わせです。臆することなく「自分」と「何か」を掛け合わせて書き続けていれば、新しい自分が生まれてくるはずです。

本書のあとがきにあった印象的な言葉を添えて、本読書エッセイの締めとさせていただきます。

「飲食店は健全なネズミ講だよ」って、おとうさんはよく言う。店を好きになってくれたお客さんが、次のお客さんを連れてきてくれて、そのお客さんがまた次のお客さんをつれてやってく。店というのは、そんな風にして成長していくものだという意味だ。

今日のわかった

料理を作るのが好きとか得意とかそういうものはないのですが、老後に小さな飲み屋のおじちゃんをしている自分を妄想することが、昔からなぜかよくあります。

読書2011
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