これからネットで成功するのは<やめない人たち>ではなく<続ける人たち>である

夜の高速道路
夜の高速道路 / kanonn

昨年末に発刊された、いしたにまさきさんの本。

【書評】ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である

本書を読めば、現段階で成功している人たちが何を考えているのかを理解することができます。これからネット上で名を上げたいブロガーにとっては、間違いなく必読の書です。

しかし、この本を何度か復読しているうちに、本書の通りに行動しても、行く手は厳しそうだと感じました。ネット上でこれからブランディングなどを仕掛けていこうとしている当事者(私)としての実感です。

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ブログ高速道路の行く先は?

なぜなら、インターネット上で名を馳せるには、「新しいことをする」必要があるからです。既存の成功したブログと同じことしてても、ただの猿真似にしかすぎません。

ウェブ進化論 梅田望夫著に、将棋の羽生氏の有名な言葉があります。

ITとネットの進化によって、将棋の世界に起きた最大の変化は、将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれたということです。でも高速道路を走りぬけた先では大渋滞が起きています。

via: ウェブ進化論 梅田望夫著

昔と違って、パソコンやインターネットの活用によって、既知のノウハウは誰でも簡単にアクセスできるようになりました。ブログ運営論についても、ネット上にいくらでも情報は落ちています。

〈やめない人たち〉本にある「ブロガー110人のリアルな声」を一通り目を通して通しておけば、ブログ運営上絶対にやってはいけないことなどの基本的なルール、マナー、考え方を一気に学ぶことができます。まさに、「ブログ運営の知の高速道路」が引かれているようなものです。

本当の勝負は、その先です。高速道路の先にある渋滞を、どう回避すれば先に進めるのか?その答えは、前述したとおり「新しいことをする」、つまり、新しい道を自分で作って、渋滞を回避するしかないのです。

ブログは10年ほど前に生まれ、急成長したメディアです。いま成功しているといわれている人たちは、初期からブログを初めて、先行者利益を上手く得た人たちであることが多いです。10年前は、ブログを更新すること自体が、最新のトレンドだったのです。

もちろん当時には、色々試行錯誤して、泥臭いことや、かっこ悪いこともやってきたと思います。しかし、この本のアンケートには、そういった部分はろ過されていて、ピュアな部分しか掲載されていません。本当は過程の部分に本質はあるんですけどね。

だから、成功するためには<やめない>ことが重要だという結論が出てくるのは自然な話です。でもこれは結果論です。私だって、ある程度ブランディングに成功して、何年後かに同じようなアンケートを受けたら、同じように答えるでしょうし、本を書いたら「大事なことはやめないことだ」と主張すると思います。仕方がないことです。

これからブログで本格的にブランディングしようとする人は、コンテキスト(文脈・背景)を読まなくてはいけません。<やめない>だけではダメで、さらにその上を行く<続ける>という覚悟が必要だと、私は感じずにはいられません。


毛呂山鎌北湖2010マラソン / Takuya Oikawa

自分の限界を引き出せ!

このコンテンツの総量の面積がある一定の量を超えると、量的変化が質的変化に成長します。ブログのカラーが出てくるとか、ブログの書き手に注目が集まるとかいったことです。もう一つの「3年目のお宝」とはこれのことです。

via: ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である

ネット上での存在感は、とにかく一ページでも多くのウェブページに、自分が発信したコンテンツが掲載されることで、醸造されていきます。発信周期が短いほど、ネット上での存在感を、短い時間で広げることができます。量が質に転化するまで、ガムシャラに行くしかありません。

個人的には、3ヶ月以上毎日更新してみることをお勧めします。一ヶ月も毎日更新していると、ネタが尽きてきますので、得意なジャンル以外の記事を更新せざるを得なくなります。そこからが勝負です。新しい自分を引き出すのです。

これまで何もなかったのです。今までどおり更新していても、10年経っても状況は変わらないと思いませんか?渋滞を抜け出すための新しい道は、既存の得意ジャンルではなくて、無理やりひねり出したところにあると思います。

具体的にどんなネタがヒットしやすいか?結局は自分が深くかかわっているもの、仕事・キャリアや、趣味、毎日の生活の中に、ネタは潜んでいます。あまりにも当たり前すぎて、自分では気がつかないことが多いのです。

自分では「こんなの誰が読むの?」と首をかしげるような記事が、意外とヒットしたりするのです。些細な気づきから、無理やりネタを広げる行為には、オリジナリティが生まれやすいのです。

例えば当ブログでいうと、知人の元気のない様子をみて、ふとひらめいた記事をアップしたところ、とんでもない数のアクセスを集めました。

「頑張って」の代わりに使える、7つの励ましの言葉 

本当に何がヒットするのかは誰にもわかりません。唯一つ言えることは、発信した情報の価値を決めるのは、自分ではなく、読者であるということです。

自分で自分に壁を作らず、バリアフリーでどんどん記事をアップして、反応を見る。結果をフィードバックして、もっとウケるネタを考える…、とことん情報発信を続けることが、ネット上での存在感を上げていく唯一の方法だと思います。

コメント

  1. kyooyan より:

    「「ネットの成功」を「売名」と取り違えてない??」
    http://invizi.net/subject:30

    レスポンス記事を書いてみました。
    成功と売名って、関係ない気がしますよ。。。と。

  2. かん吉 より:

    >>kyooyanさん

    儲かるとか、売名とか…。当記事の主旨とはちょっと違う方向なので、コメントしようがありません。

    でも、反応してくれた事に関しては感謝します。
    レス記事ありがとうございます!

  3. つなぐ、言葉。-erewhon- より:

    「少し、無理をしてみる」ということの効用[2]

    Two kids running and splashing in the water of the Pacific Ocean on Morro S…

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