Social Media 01 / Rosaura Ochoa
ソーシャルメディア上を流通して拡散する記事をポストできるブロガー「ソーシャルブロガー」の存在感が高まっていることに気が付いている方は多いはずです。時代の流れを考えても、必然です。
まだ間に合います。誰にでもチャンスは残っています。ソーシャルメディアをめぐる競争は、これからが本番です!
Flooding in the Northeastern United States / NASA Goddard Photo and Video
ソーシャルメディアに寄生して息を吹き返したブログ
ソーシャル時代において「ブログ」の重要性がさらに増す理由において、ブログがソーシャルメディアに寄生して、息を吹き返しているという話をさせていただきました。
ネタにされやすい記事をソーシャルストリームに投下すると、うまく臨界点を超えた記事は、核爆発のようなアクセスを集めることができます。ソーシャルグラフが水道管で、パイプを流れる水をブログ記事に例えるとわかりやすいと思います。水を流し始めると、パイプラインを伝って各家庭に一気に拡散するイメージです。
自前のソーシャルグラフ(つながり)を着火点として、ブログ記事を一気にバイラルさせることができるソーシャルブロガーの力は絶大です。
Reflection from Polarized Filter / stephend9
キュレーター
「キュレーション」というと、普通は美術館で展覧会を催すときに特定のテーマやメッセージに基づいて作品を選びとり、配置する学芸員の役割として辞書などには載っています。しかし最近ネットでよく聞くようになったキュレーションは、むしろソーシャルメディアやブログによる情報の選別・整理・共有などを指しています
ネットで情報発信するときは「自分」というフィルターを通して、情報を選別しますので、当然、発信する情報の内容に偏りがでてきます。この「偏り」が発信者の個性と信用の源泉になります。膨大な情報が流通する現代社会では、良質の情報だけを抽出してくれる「キュレーター」は貴重な存在です。
有力なブロガーのほとんどが「優秀なキュレーター」です。自分の興味の中で、読者も興味がありそうなことを選び出して、読者にわかりやすく語ることこそ、ブログの真骨頂です。
ブロガーとしてネット上で存在感を出していくには、まず「キュレーター」としての意識が絶対に必要です。キュレーターという前提の上に何を積み上げられるかが、これからの勝負になるという話を、今回はさせていただきたいと思います。
言葉 / june29
自分の言葉で語る
こういう人間味のある記事を作り上げる為には、自分で勉強して、消化して、それを自分の言葉で紹介するという日々の勉強が必要不可欠だと言えます。
via: 私が考えるすごいブロガーとは
親愛なる「ホームページを作る人のネタ帳」さんの記事から引用させていただきました。すごく大切なことです。
自分の言葉で語るということは、「自分の視点」を持って語るということに他なりません。自分の視点とは、アイデンティティや個性といったものと同じ意味、つまり「自分そのもの」です。
via: 文章力とは、この世を生きる力である
「自分の視点」を意識すると、自分の言葉で語ることにつながります。不思議なことに、ブログを更新し続けて「書いていて楽しくて、読者の反応が多い」ネタがわかってくると、自然と視点ができあがっていきます。「自分」とは、実は「他人の総意」なのかもしれません。
Social Media Strategy Transit Map / Intersection Consulting
ソーシャルメディアを始めよう
いくら素晴らしい記事を書いても、読んでもらえなければ、無人島で大声を張り上げるのと同じです。「記事」と「プロモーション」の関係は、企業の「技術部門」と「営業部門」と同じで、どちらか片方の部門だけだと上手く回りません。両方あわせてワンセットで考えるべきです。
ブログ記事は、ソーシャルメディアにとって、話のネタ。つまり、格好の「餌(えさ)」となりました。「燃料」と言ってもよいかもしれません。
ソーシャルメディアというパートナーを得たブログは、一気にアクセスを爆発させることができるメディアに生まれかわったのです。
ブログはソーシャルメディアとの親和性が高くて、ソーシャル上にブログ記事を上手く流通させると、爆発的に拡大します。これまでの時代では考えられないくらいのスピードです。
を一読して、ツイッター、フェイスブック、タンブラー、はてブといった主要なソーシャルメディアのアカウントをすべて取得して、少しずつでも、利用してみてください。
Balloon Wallah / Meanest Indian
まとめ記事について
最近、「まとめ記事」と呼ばれる記事が、ソーシャルメディア上で存在感を増しています。あるテーマを解決するために読むべきページをリスト化して紹介した記事です。
読み手側としては、複数の有益なページを一度に取り扱えるため、ブックマークやリツイートをしやすくなります。誰でも簡単にかけて、バイラルを引き起こしやすいです。
しかし、主役が「リンク先のページ」になりがちなので、まとめ記事ばかりのブログは、なにかふわふわした印象があります。スーパーの店先の風船売りのおじさんのような「ところであなたは誰?」と突っ込みたくなるような感じです。
「自分の言葉」をつづった記事がメインで、たまに「まとめ記事」をポストするくらいがちょうど良いと思います。「このブログ主が選んだページなら信用できる」と感じてもらえるでしょう。
ASCII Blogger Art / @labnol
ソーシャルブロガーとは?
有名と言われているブロガーさんたちのほとんどが、「キュレーター」的なポジションで活動しています。なぜキュレーターが人気かというと、「情報」が主役(メイン)の記事は、責任を情報に押し付けることができるため、ぶっちゃけ、長く続けるには楽なスタイルだからです。
キュレーター的なブログは、もういっぱいで、レッドオーシャン化しています。これから参入しても、競争の中で埋もれてしまうでしょう。
自分の言葉で語るということは、「自分の視点」を持って語るということに他なりません。自分の視点とは、アイデンティティや個性といったものと同じ意味、つまり「自分そのもの」です。
ブログを更新することは、「自分とはなにか?」を探す行為そのものだと、私は考えています。ブログの主役は、書籍や商品ではなくて、私たちブロガー自身なのです。
via: 文章力とは、この世を生きる力である
これからネット上で存在感を出していくには、もう一歩前に踏み出して「自分が主役」のブログを目指すべきです。対象の書籍や商品、情報すらもダシにして、自分を語るスタイルです。
- キュレーターであり、さらにもう一歩前をいき
- 「自分が主役」の記事を
- ソーシャルストリーム上に投下する
こうしたスタイルのブロガーを「ソーシャルブロガー」と勝手に命名してみました(笑)
「ソーシャル」の言葉には「ソーシャルメディア」と「社会的」の意味をこめています。社会的であるということは「自分の意見を自分の言葉で上手に語れる」ことが必要条件です。社会問題を扱うようなイメージもついてきます。社会問題こそソーシャルストリーム上で議論すべき話題ですし、自分の視点で語らないと、薄っぺらいものになってしまいます。
Two Bloggers, after Norman Rockwell / Mike Licht, NotionsCapital.com
「信用」を「自分」に積み上げる
とはいっても、当たり障りのない平凡な行動を続けていれば良いというわけではありません。しっかりとした自分を認識して、積極的に行動しないと、ソーシャルメディアの中では埋もれてしまいます。
via: SEO終了のお知らせ
「自分が主役のブログ」の最大の利点は、ブロガー自身に「信用」を蓄積しやすいことです。キュレーター的なブログは、どうしても情報が主役になってしまいます。ブロガーが一歩引いていることが多く、ブロガーではなく「情報そのもの」や「ブログ」に価値が向かってしまうと、ブロガー自身に上手く価値が蓄積されません。
ソーシャルブログを続けていくには、かなりのエネルギーが必要になると思います。自分が主役の記事というのは、エッジが効いた記事になりやすいため、反対意見のコメントやブコメを貰うことも多いです。華麗にスルーする能力は必須です。
最初はソーシャルブロガーとして活動して、ある程度信用が蓄積したら、キュレーターに戻って、ゆっくり活動する戦略もありでしょう。エネルギーが貯まったら、またソーシャルへ戻ればよいのです。ブログの成長とともに、記事の塩加減を調整していくことも必要でしょう。
ソーシャルメディアの台頭により、これまで日の目を見なかったブログも一気に注目されるようになりました。大胆に、楽しく行動して、個性を存分に発揮して、ソーシャルメディアを味方に付けることが情報発信の新しい力となり、これまでのやり方に固執する既存の情報発信源は、あっという間に埋もれてしまう……、そんな時代の転機に差し掛かっているのです。
やるなら今しかない!