文脈を語れる大切さ

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日経新聞の夕刊の「駆ける魂」のコーナーに、コンサドーレ札幌の野々村社長の記事が掲載されていました。

野々村さんは私と同い年の41歳。静岡県の文武両道の名門清水東高校サッカー部の出身。Jリーガーとしてチームを渡り歩き、コンサドーレでもプレイして、J1復活の立役者として活躍されたそうです。

そして、この若さでJリーグの社長に大抜擢。その背景には「文脈を語れる力」があると感じました。

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試合をストーリーの一部として語る

選手引退後は、スカパーのJリーグゲームの解説者をされていました。私も何度か解説者をされているゲームを観たことがあります。よく話す解説者さんだなという印象がありました。

41歳の若さでJリーグチームの社長に就任するのですから、実業家としても非凡な才能をお持ちです。自ら打ち出してきた施策が記事中で多く紹介されていました。そして、その才能を支える一つのエピソードがありました。

おざなりの解説をするつもりはなかった。

「見たものをそのまま話すだけが解説ではない。

財政的なことも含めて、いまこのクラブがどういう状況にあるのかという背景を調べたうえで、この先、どうなっていく可能性があるのかまで話すように心がけた。

野々村さんは前節までの粗筋がこうで、だからきょうはこうなってるというストーリーにしてくれる。

読み切り型ではなく連載型の解説者。大人向けの解説で知的好奇心を誘う。

こういう解説者はなかなかいない。

via: 日経新聞 駆ける魂 10/22

サッカーの試合や選手のプレーだけでなく、裏にある背景まで調べた上で解説に臨んでいたのです。コンテンツ(試合)だけでなくコンテキスト(背景・文脈)を語ることで、より重層的な解説になります。

グルメレポートも、ただ料理を食べて美味しいかどうかを語るだけでなく、料理の起源や材料の産地などまでさかのぼると、より料理の美味しさが伝わります。

スポーツ雑誌のNumberや日経新聞のスポーツ欄などは、スポーツとそれを取り巻く環境などの文脈を語ることで、記事に深みを増しています。

野々村さんも、記者ならともかく、他の解説者ならそこまでは話さないよということを、丁寧に語り続けることで、解説者として差別化を図ったのでしょう。その努力が野々村さんに多様な視座を与え、後の社長抜擢に繋がったのだと思います。

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周りを描く

何かを描こうと思ったら、ものを描くのではなく、周辺をしっかり描く。すると、描こうとするものの姿が逆に浮かび上がってくるという話を、聞いたことがあります。

映画のレポートも内容について書くよりも、映画を観る前の心境と観た後の気持ちの変化を綴った方が、映画の良さが伝わることもあるでしょう。

料理の紹介も「美味しい」という言葉を使ってしまうと、美味しさは伝わらないと言われます。美味しいということばを使わずに、料理を取り巻く状況を語り、読者の想像力をかきたてることで、本当の美味しさが伝わるのです。

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野々村さんが清水東に在籍していた時代は、一年上の代に相馬直樹選手。一年下の代に齊藤俊秀選手がいました。

両先輩後輩とも日本代表経験があり、相馬選手は引退後川崎フロンターレの監督に。齊藤選手には現在も選手兼監督として、J2昇格を目指す藤枝MYFCでとしてプレイングマネージャーをされています。優秀な人材を輩出する学校です。現在の日本代表のサイドバックの内田選手も清水東の出身です。

地元静岡県出身の野々村さんの今後のキャリアに注目していきたいと思います。

今日のわかった

先日から、ブログの一日2回更新をテスト的に始めています。これまで通りに記事をポストしていると時間が足りないため、ライトな記事もポストしていくことになります。しかし、あまりライトすぎると、当ブログのイメージが崩れてしまいます。

短い記事でも、背景や文脈を意識して組み立てることで、内容に深みが出てきます。読者の満足度を下げないように、今回の野々村さんの話を参考に、注意深くチャレンジしていきたいと思っています。

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