「個人ブログ」時代が、本当にやってきたのかもしれない

Google品質評価ガイドラインに大きな変更がありました。従来のE-A-Tに新たに「E(Experience、経験)」を加えた、E-E-A-Tが、評価基準となったのです。

私は、以前からブログ著書で、「個人ブログ」を推奨してきました。

色々なブログやメディアの記事を切った張ったして書いたまとめ記事よりも、個人の経験に基づいた、人間味あふれる記事の方が読んでいて面白いし、参考になると感じていたからです。

Google検索結果に、個人ブログの記事が増えてくれば良いなと願っています。

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Google検索の評価が下がっている

2017年の後半、Googleは、検索アルゴリズムをE-A-Tを重視するものに変更しました。

最初は、我々の生活において特に重要なYMYL分野から着手し始め、いまや多くの分野で同様のアルゴリズムが動いていると言われています。

検索結果には、専門機関や大手企業のページといった、ある程度信用が担保されている情報が並び、いわゆる「トンデモ記事」は駆逐されました。

ところが、個人が地道に調査してまとめたり、経験談を詳細に綴ったような「個人発の本当に有益な情報」まで、検索圏外に追いやってしまいました。

それにより、Google検索の魅力が、全体的に下がってしまったのでは? と思わざるをえません。

Google社の利益のほとんどは、検索結果画面に表示される、アドワーズ広告です。人々がGoogleを利用しなくなったら、広告収益が減ってしまいます。実際に、Googleの売上は鈍化しており、株価も下がっています。

Googleにとって、Google検索の立て直しは、最重要事項となっているはずです。

E-A-Tから「E-E-A-T」へ

そこで、Google品質評価ガイドラインが、2022年12月15日付けで改定されました。これまで重要視していたE-A-Tに新たに「E(Experience)」を加えた、E-E-A-Tを重要視する内容となったのです。

Experienceとは「経験」です。経験を元にしたコンテンツを重視すると、Googleは大きく舵を切ったのです。

よくよく考えれば、当たり前の話ですよね。ただ正確な情報だけが重要だというのなら、メーカーのマニュアルのような定型的なコンテンツを上位表示すれば良いわけです。

しかし、実際にはそれでは足りません。必要な情報は、文脈によって変わってきます。人それぞれ、欲する情報は少しずつズレているのです。

それらの間を埋めてくれるのが「体験談」といった、個人から発せられた情報です。人々は、定型的なつまらないコンテンツを提示されることに飽きてきているのです。

個人ブログ時代の到来を予想

数年前、他のコンテンツページをコピペ&リライトしてまとめて作った、同じようなコンテンツがネット上に溢れている状況に、私は食傷気味となりました。

Googleがアルゴリズムを大きく修正していくさなかで、これからは、個人が自らの体験談や思考を元に綴った「個人ブログ」が重宝される時代が来るのでは? と直感し、雑記ブログより「個人ブログ」を目指しません?(2018.11.09)という記事をポストしました。

「正しい情報をしっかり伝える」 は、確かに大切なことです。

しかし、正しい情報というのは、簡単にコピーできてしまいます。よって、他のブログと同じような記事がずらりと並んでしまい、コモディティ化(一般化、似たり寄ったり)してしまうのです。

ブログに単に情報だけポストしていると、同じようなブログの一つになってしまいます。

そこで、差別化するために自分自身を、全面に押し出していくことが有効です。似たような人間は一人としていません。我々は一人ひとり個性があります。

個性を利用して、ブログを差別化していくのです。それが「個人ブログ」です。

via: 雑記ブログより「個人ブログ」を目指しません?(2018.11.09)

今回のGoogle品質評価ガイドラインの変更は、「経験」を重要視しています。経験を一番読めるのは、個人ブログです。

最近の収益鈍化や株価下落によって、ようやくGoogleが「個人発の情報」の重要性に気がついたのだとしか、私には思えません。

Googleは人間の脳を目指している

これからは、他の記事を掻い摘んできて、集めてリライトしたような記事は、上位表示は難しいでしょう。

商品を紹介するのであれば、実際に自分で購入して、利用した上で、感想を交えてのレビューが上位表示するでしょう。ただスペックをダラダラ紹介するような記事は難しいです。メーカーの情報を見たほうが正しいのですから。

多くの経験をしている人の方が、経験が足りない人よりも、人としての幅は広がるでしょう。それは「人間力」と言われるものかもしれません。

Googleも、ただの情報の羅列よりも、確かな経験に裏付けられたコンテンツを重要視するのは、自然の流れです。

Googleは人間の脳を目指しているのでは?という話を読んだことがあります。ソーシャルメディアという人間の意思によるフィルターを取り入れることは、その大目標を目指すために有効な方法であることは明らかです。

via: ブログとソーシャルの補完関係が、いよいよネットの主役になってきた(2013.11.1)

以前も書きましたが、Googleは究極的に「人間の脳」を目指しているのではないでしょうか?

人間に近づくには、多くの経験から得た知識や知恵は、不可欠です。Googleは検索アルゴリズムに、経験を取り入れることで、更に厚みを加えようとしているように私には見えます。

【参考】

E-A-T は、SEO に取り組む人にはもうおなじみのコンセプトです。

Expertise(専門性)
Authoritativeness(権威性)
Trustworthiness(信頼性)
この E-A-T にもう 1 つ E を加えた E-E-A-T というコンセプトが新しい評価ガイドラインでは用いられています。
もう 1 つの E は Experience(経験)です。

読み方は「ダブル・イー・エー・ティー」です(そのまま「イー・イー・エー・ティー」と読んでも間違いではない)。

via: E-A-Tに経験を加えたE-E-A-TがGoogle品質評価ガイドラインの2022年12月更新版で導入

堅苦しい記事よりも、日記的な記事の方が、内容がすっと入ってきます。ビジネス書も、小説風や漫画風にしたほうがわかりやすいのと同じです。

上手く生き抜くヒントは、実は、個人ブログの中にあるのです。

via: 2019年に何者でもない個人が「何者かになる」ために最も有効な方法

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