5年前のニート本 vs 最近のニート本

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先日紹介した「ニートの歩き方」の著者phaさんのブログを読んでいたら、今一生さんという方が絡んでいたので、今さんの本も読んでみました。2007年に出版された本です。

驚いたのは、両本の内容がかなり似ているということです。シェアハウス運営、広告収入・せどりで生きるという内容は、そのまんまでした。

しかし、両本の読後感は全く違うものでした。

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時代は変わってきている

両本の大きな違いは、今さん本が出版された2007年には、ツイッターやフェイスブックがメジャーではなかったことが上げられます。

ネットビジネスでは、以前は、ぶっちゃけ検索エンジンの不備を突けば、上位表示が可能で、それなりに稼げました。ネオニートと呼ばれた人の多くは、声を大にしてい言わないですが、SEO技術をフル活用して稼いだケースが多いはずです。

しかし、今は検索エンジンの性能が上がり、ソーシャルメディアの台頭によって、ハイパーグラフ上の競争に、ソーシャルストリームが流れ込み、新たなルールが生まれています。ネット上で人同士が「信用」で繋がってコミュニケーションが盛んになっています。

商品を購入するにも、検索エンジンで情報を調べるだけでなく、ソーシャルメディアで「どっちがいいと思う?」とつぶやいて、複数人の意見を聞いて判断することもできます。権威者の声よりも、身近な知人の声のほうが信用するケースが増えてきたのです。

読後感の違い

そうした世の中の変化をベースに考えると、両書の読後感の違いの理由が見えてきます。今さん本のネオニートの生き方は、それなりの技術や能力とモチベーションがベースにあるように感じたのですが、phaさん本は誰でも利用できるブログやソーシャルを利用して、人々とのゆるいつながりを大事にしていくという、大きな違いがあるからです。

本書の内容はハイレベルで「面白そうだけど、自分には無理かな」と感じた人が多そうです。phaさん本を読んだ人は「自分にもできるかも?」と感じるケースが多いように思いました。つまり、これまでは、大きな声で言えなかったネットビジネスは、時代が変わりインフラやツールが整ったことによって、自然と世間に認知され、すそ野が確実に広がってきているのです。

とはいえ、(ネオ)ニートで生きていくには、以前も今でも相当の覚悟が必要ですし、みんなが出来ることではありません。しかし、ニート的な生き方を知っておくことで、準備をしておけば、リストラに怯えず前向きな人生を送れるでしょう。

では、本書を読んで現在にも通じると感じたポイントを幾つか紹介します。

世間に認められにくいネオニート

つまり、「ネオニート」とは、生き方はニートそのものでありながら、雇用されることを求めず、不労所得で生き延びようとする若者を意味するわけだ。

via: P20

5年前も今も「ネットで楽して儲ける」ことに、多くの人々は嫌悪感を持っているように感じます。そもそもネットは無料文化です。別に広告をクリックしたからといって、自分の財布からお金が出て行くわけではないのに、人々は広告が目に入らないようにネットを利用しているようです。

また、一般社会でも「仕事とは、苦しいことを我慢した先に、お給料を貰えるもの」という意識が、強く根を張っています。ネットに限らず「楽して儲ける」ことに、不安と嫌悪を持つように、我々は子供の頃から刷り込まれてきているのです。

でもよく考えればわかるはずです。本当に儲けている人は、不動産を所有して、管理は管理会社に任せて、自分は何もしなくても自動的にお金が入ってくる仕組みを持っているのです。そういう方法については嫌悪感を持たないのですから、不思議です。やはり、不動産は形があるものですので、信用があるのでしょう。

自分にも手が届きそうな身近な領域で楽して儲けられると、イライラしていくる。だから、いわゆるネオニートと呼ばれる人は、声を上げることもなく、ひっそりと行きてきた人が多いのだと思います。

ネット収入→家賃収入

ネット収入を生業にしていると説明すると、何か怪しいビジネスをしていると思われてしまいがいちです。だったら、信用のおけるモノに変えてしまえばよいのかなと。本書では、シェアハウスの運営を紹介していました。シェアハウスにこだわらず、不動産を購入して賃貸収入を得る方法もありでしょう。

ネット収入は元手がかからず、ランニングコストも安く、アイデア勝負で無から有を生む、いわば「あぶく銭」です。不動産は株と違って価値がゼロになることは有りません(事故などはありますが)。複数の不動産を購入してリスク分散をすれば不動産のキャッシュフローは安定します。お金でお金を生む方法は世の中にはあるのです。ネオニートは「不動産投資」を目指すべきです。

不動産投資家の多くは、親からやむなく相続した物件だったり、地主さんが建築会社にそそのかされて立てたようなものがほとんどです。すべてに当てはまるわけではありませんが、ずさんな運営をしているところが多いと聞きます。少し機転を利かせるだけで、ライバルを追い抜くことは十分可能です。

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親の役割は、子供に稼げる力を身につけさせること

これまでの親業は、子供をなるべく有名な大学に進学させて、なるべく大きい有名な企業に入社させることでした。しかし、終身雇用が事実上破綻した現代において、大企業に入社しても一生面倒を見てくれる可能性はなくなりました。ただ単に学校の勉強ができるだけではダメで、自らの力でお金を稼ぐ方法を学ぶ必要があります。

現代では簡単にお金を稼ぐことができます。インターネットがあるからです。自分の好きなことを突き詰めて、その中で得た情報をブログにポストし続ければ、読者が集まります。人が集まれば、盆踊りの周りの屋台と同じで、収益化するチャンスが生まれます。アフィリエイト広告を設置すれば、好きなことをして、労せず月に数万円-数十万円を稼げるのです。

もちろんすべての人に向いているとは限りません。これからの親は、子供が興味を持ったことを制止せず、逆に応援して、なにか一つでも徹底的に突き詰めさせる姿勢が必要です。野球でもテニスでもゲームでも、突き詰めれば、それが専門知識となって、富を生む源泉となるのです。

お金とは我慢して稼ぐもの?

人々の代わりに、面倒なことをしてあげることは、ビジネスの本質です。人々が嫌うことが自分が好きなことだったりするわけで、お互いの得意分野を補完し合って、お金を、経済を回せるのが一番です。

しかし、実際には仕事上でストレスを抱えて、我慢して働く場面は多いです。作れば作っただけ売れた時代は終わり、もうモノは要らないという消費者に、無理矢理モノを売り込むような仕事が増えているように感じます。そのような仕事にストレスを感じない方がおかしいです。

大量生産・大量消費の時代は終わってしまいました。大企業は儲からない部門は次々とリストラしています。急なキャリアプランの変更は難しいですが、自分が本当に好きなこと、2-3日徹夜しても続けられることは何かを考え、世の中にアピールしていくプランを考えてみてはいかがでしょうか?

利益は度外視して、自分の好きなことを、人々の利便性、幸せのために出し惜しみなく尽くす。そして、少しずつお金を貰う方法こそが、これからの世の中ではうまくいくコツのように感じます。

スモールビジネス読書2012
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