「その他大勢」から一瞬で抜け出す技術

有名になるためには、スーパーな実力者になる必要はありません。

「その他大勢」から一瞬で抜け出す技術 過小評価されているあなたを救うスピード・ブランディング

人前に出るためには、見た目のルックスも重要です。経歴や実績が優秀な人は大勢います。それだけではダメなのです。本書を読めば、自分を効率よくアピールする方法を一気に学ぶことができます。


Look up! / n0nick

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見た目で9割が決まる

初対面のとき、その人のことを判断するのは、はっきりいって「見た目」です。(中略)

有名なメラビアンの法則というものがあります。これは人の外見や行動が他人にどのように影響を及ぼすかを数字で表すものです。

具体的には見た目などが55%、口調や話すスピードが38%、そして、話の内容はたったの7%の割合だという法則です。

ということは、外見や話し方が9割以上を〆ることになり、第一印象はとても重要だということになります。

胸に手を置いて思い返してみると、ぱっと見の印象で人を判断していることが多いです。実際に、第一印象と実際の印象はそんなに違いません。人の感性センサーは優秀です。一瞬でその人のなりを分析することができるのです。

この本は、個人や会社の魅せ方や外見に大きくフォーカスしています。

「人間は中身だ!」というご意見もあるでしょうが、最初は外見から、魅せ方から入ってもよいと私は考えます。なぜなら、魅せ方を一生懸命に工夫し外見を磨いていくと、中身もそれに追いつこうと努力し、成長するものだとおもっているからです。

逆に他人への自分の魅せ方を意識しつづけると、自分の中身も変わっていきます。最初は表面的につくろっているだけでも、次第に習慣化していくからです。

自分の実力を蓄積していくには、時間と労力とお金をかけて、勉強と実践を繰り返す必要があります。しかし、「見た目」をよくするだけなら、スーツや靴などの身につけるモノを、お金をかけて新調すれば、短時間でかなり改善されます。私自身もジャケットを一着買ってから、交友が明らかに広がった経験を持っています。

外見だけで中身の無い人間は、すぐにメッキがはがれてしまいます。しかし、成長したいという思いがあれば、人を輝かせ、人を惹きつけます。身なりから入る考え方はアリだと思います。


Wine / quacktaculous

教習所の先生を目指せ

今あなたが業界では普通のレベルであっても、視点を(業界の)外と自分よりも下の初心者にターゲティングをすれば、すぐにでもあなたの情報は価値のあるものへと変わります。

その情報がほしい人たちにとってあなたはブランドとなるのです。

自分の業界内では当たり前の話でも、他の業種の人にとっては貴重な知識になることはよくあります。新入社員にとって、入社二年目の社員はすごくできる人に見えるでしょう。これは教習所の先生と同じです。誰でも、自分より下か横を意識することで、優位に立てるのです。

自分自身が考える「自分の価値」は、それだけではただの独りよがりな考えなのです。他人がそれを認知することではじめて自分の価値と呼べるものになるのです。(中略)

自分の価値は他人が評価します。何度も申し上げますが、これがこの本の中で最も大切な考え方ですので、ぜひ理解してください。

ワインの栓の抜き方ですら、世の中には知りたい人が居るのです。自分では当たり前だと思っている知識や経験を、恥ずかしさは一度捨てて、ブログなどで発信してみましょう。思わぬ記事に反応があって、びっくりします。


Wine tasting in Sonoma / Simon Davison

目立てば嫌われるのは当たり前

キャスターの田丸美寿々さんはこんなことを行っています。

「本当に自分を出したいから、半分の人に好かれれば十分」(中略)

つまり、すべての人に好かれようとする「いい人ブランディング」と、自分の価値を高めて、その他大勢から抜け出そうとすることは両立しないともいえるのです。(中略)

敵を減らすよりも、自分のことを理解してくれる本当の味方を1人でも多く増やす発想が必要だと思います。

目立つようになると、多くの人に自分の存在が知られるようになります。すると、中には良く思わない人が必ず出てきます。龍馬伝で一世を風靡した「福山雅治」でさえも嫌いな人がいるのです。誰からも好かれる完全無敵の人間は存在しないことを、理解しておくことは、精神衛生的にも重要です。

100人に褒められても、たった一人から否定的なコメントをもらうだけで、心が折れてしまうほど、人の心は弱いです。しかし、考え方によっては、否定的な人が居るからこそ、100人の応援者への感謝の気持ちが高まり、優しくできるようになるのです。

あなたがそのた大勢から抜け出すと、その他大勢の一部からの妬みが発生するのはある意味当たり前のことです。

しかし、あなたは、誰からも後ろ指を指されるようなことはしていないのでしょう。それならば、気にする必要はありません。

前にも書きましたが、人から妬まれるということは、あなたが目立ち、あなたの存在が世に認められはじめた証拠でもあるのです。

逆に言えば、ネガティブな意見が来ない状況というのは、世の中に影響を与えていない、アピールが上手く行っていない状態の裏返しでもあるのです。

人間は不完全な部分が個性になります。突っ込みどころが多いほど話題にされやすいという面もあります。弱点を減らす努力は、自分の個性を潰すことになりかねません。長所を伸ばしていくことに集中していくことで、周りに必要とされる人材になれるはずです。

今日のわかった

内面と外面の両方を、相乗効果で高めていくと良いと思いました。人に会う時の服装は、スーツとカジュアルの両方をキチっと用意しておくと安心です。

先日、本書の著者の松尾昭仁さんが主催する、本の出版セミナーに参加させていただきました。参加者はリピーターが多く、明るいコミュニティが形成されていました。その様子はまた後日に。

読書2011
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