コミュニティを盛り上げるための、たった一つの約束

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地元静岡で勉強会を開催を通じて、コミュニティ運営の楽しさと難しさを学んでます。人々をひきつけるものは何なのか?人々を冷めさせるのはどんな時か?

ぼくはお金を使わずに生きることにした

本書のテーマは「お金なし生活」です。著者自らがトレーラーハウスで「お金を使わない生活」を一年間実践することを通じて、お金のデメリットを説き、同じ思いを持つ人たちで「フリーエコノミー・コミュニティ」を作り上げます。食材や飲み物、場所、スタッフをすべて「無料」で調達して、数千人規模の「無料パーティー」を開催します。

お金をかけずに、なぜこれほど大きなムーブメントを興すことができたのか?それは、「お金が絡んでいない」からだと思います。

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お金が絡むとモチベーションが下がる

感動的な一日だった。

皆が見返りを一切期待せず、その日のために自分のできることをしている姿には、非常に心をゆり動かされた。

人間が「それだけ得られるか」ではなく「どれだけ与えられるか」を考えて生きていくことにしたらならば、世の中こうなるだろう、という最高に美しい例を見せてもらったのだ。

via: P248

「異業種交流会」「ビジネス交流会」といったビジネス目的のコミュニティは存在しますが、あまり上手く機能していないような気がします。人間はお金が関与するとモチベーションが下がってしまうことは心理学的に証明されています。

私も地元で約7年続いているビジネス交流会の運営スタッフをしています。基本的に同い年(S47年生まれ)の会なので、ビジネス交流というより、「同窓会」の色が強いことが長く続いている理由かと思います。青年会議所(JC)も、ビジネスではなくて「地域貢献」がミッションだからこそ、わざわざ高いお金を持ち出して会に参加するのです。

ビジネスやお金が目的のコミュニティの継続は、非常に難しいのです。

分かち合いを中心に

分かち合いの効用は、世界中で使われる資源を節約できるだけではない。まわり道ながら、人どうしを結びつけることにもなる。

自分が何かを分かち合った相手を、前より悪く思う人がいるだろうか。言いたいのはそこなんだ。

分かち合いはきずなを作りだし、恐怖心をやわらげ、われわれの生きているこの世界も捨てたものじゃないと思わせてくれる。

via: P30

コミュニティを作りたいのであれば、お金・ビジネスが絡まないことを中心においたコミュニティをつくるべきです。本当に必要なとき以外の直接的なお金の協力は禁止して、お金の替わりに人を紹介したり知恵・スキルを貸したりすることで、人間関係も潤います。お金が絡むと、すさんだ人間関係になってしまいます。

本書では「フリーエコノミー・コミュニティ」という、お金を使わないことをメインに置いたコミュニティを立ち上げました。すごい上手いテーマだなと思います。

まずは自分を大切に

ぼくの生活には一つ矛盾があった。

「分かち合いによる友情の創造」「地域コミュニティの再建の重要性」なんていう話をしたり書いたりするのに時間をとられて、自分の生活のための時間が残らないのだ!これではいけない。

五月の中ころ、もっと友だちと楽しむ時間を確保しようと決心した。まもなく夏がやってくれば、遊ぶ時間もうんと増えるはずだ。

via: P179

周りへの協力を惜しまないことで、信頼を得ることができます。しかし、周りを優先しすぎて、自分の商売や家族がおざなりになってしまっては本末転倒です。特に家族は最も大切にすべき存在です。家族の一人が風邪をひくだけで、全員のメンタルが落ち込み、行動に支障が出てくるくらいです。

一人が使える時間は有限です。自分も含めて「誰」に与えるべきかは、優先度を良く考えましょう。

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自分の立ち位置を確認する

まわりの参加者に対して抱いたのは、心からの称賛と共感以外の何者でもなかった。

以前のぼくだったら「変わり者」とか「鈍くさいヤツ」って思ったであろうタイプも多かったのだけれど。

互いの身の内話を聞いたぼくらは、今自分たちがこうして生きているのがいかに驚くべきことかを再認識させられたのである。

via: P208

人生で幸せなことは色々あります。ほとんどの人に当てはまることは、「やりたいことをやれている時間」でしょう。何かに熱中している時は、時間も疲れも忘れてしまいます。

何かのコミュニティに入って、人々の役に立ちたいのであれば、まずは自分が何を目指しているのかをしっかり理解することです。コミュニティへの参加は無償の奉仕が前提です。好きでないことを無償で行い続けるのは厳しいです。コミュニティと自分の方向性をすり合わせるためにも、自分が目指すところは良く考えておくべきです。

現在の未来の自分は、過去の延長線上あるというのが、私の自論です。定期的に自分の過去を見つめなおして、現在、将来につなげていく作業をすると良いと思います。私も一部を「プロフィール」として、公開しています。プロフィールの書き方に関する記事もあります。参考にしていただければと思います。

手段を目的にしない

平和的に生きるための手段としてカネなし生活を始めたのに、いつしかそれ自体が目的となってしまっていた。

もともと取引ヲラクにする手段だったはずのお金が自己目的化していったのを同じである。

パラドックスのワークショップは、自分を見つめ直し、原点に立ちかえる契機となった。

via: P210

仕事を頑張るとは、「人生を刺激的で豊かにする」という目的を達成するための一つの手段だと思います。ところが、仕事自体が目的化してしまうと、本来の目的とはかけ離れてしまい、不幸になってしまいます。

仕事は、プライベートはと区別せず、いつも自然体でいることが大切だと考えています。仕事以外の趣味は必要でしょう。仕事を趣味にするという意味ではなく、常に目線を一定に保ち、リラックスするということです。仕事の時に週末のキャンプのことを考えても良いと思いますし、キャンプで焚き火を観ながら、仕事のことを考えても良いと思うのです。

休憩室での会話で重要な案件が決まるような、いつも自然でリラックスした姿勢で、仕事もプライベートも過ごせるといいなと考えています。

今日のわかった

自分が本当にやりたいと思えるもの、無償で奉仕できるものがないと、上手くやっていけない時代が来る気がします。趣味は特に大切にしていきたいですね。

読書2012
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