ネットで成功しているのは、やめない人たちである

「ネット界のタモリ」と呼ばれている、いしたにまさきさんの新刊です。

ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である

タイトルの対偶を取ると「やめた人は失敗する」。その通りですね。

当ブログは9月から毎日更新しています。それまでは不定期で更新していました(2006年~)。

私はウェブサービス開発・運営を生業としています。これからは、サービスだけでなくて、開発者自身の存在感アップも必要かなと。

そんな私にとって、本書の内容は本当にタイムリーでした。脳みそがスポンジになったような感じで、水を吸い込むように読むことができました。

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「面白い」から続けられる

毎日更新と決めたのは、どんな話題がウケるのかを知りたかったからです。とにかく思いついたことは何でも公開していこうと思いました。業務の一環としてのテスト的な意味合いが大きかったです。

ところが、最初は義務感で更新していたのですが、だんだん「面白く」なってきてしまったのです。読み手からの反応が多くなってきたからです。面白いことは、苦もなく続けられるんですよね。

本当は面白いだけでやっているのに、「役に立つ」とか、そいういうまじめな引力に負けちゃう。まじめなことって魅力的じゃないですか。「頭がいい」と思われたりとか。そういう魅力に負けちゃうと、「いや、おもしろいじゃないですか」ってずっと言い続けるのはバカみたいで勇気がいる。

自分の考えを聞いてもらいたい。共感してもらいたい欲求はどんどん増してきました。どうすれば、より多くの人に読んでもらえるのかを、研究するようになりました。

しかし、自分が面白いと思っていても、他人にとっても面白いこととは限らないようです。多くの人の目に触れれば、当然ネガティブな意見も多くなってきます。

スルーというのは、そのままズバリ「何もしないで放置する」ということです。「しない」ということをあえて実行する力なので、「スルー力」というわけです。

本書にもあるように、「スルー力」はネットで情報を発信していく上で必要なスキルだと思いました。ネガティブコメントが来ることは宿命なのだと。世の中には色々な意見を持つ人が、たくさんいるのです。

前提条件が違う人が読むことによる、読み手の誤解は必ず起こるということを、前提にすること。生まれた時代も、場所も、育てられた環境も、先生も値が運んだから、行間の捉え方は千差万別。論拠が共有されていない人間に発信すれう際は、当たり障りのないものか、あるいは論拠の違いによる誤解を当たり前だと思って書くことでしょうか。

毎日ブログを更新していると、当然サンプルが多くなります。アクセス解析やソーシャルメディアからの反応を追っかけていると、ウケる話題を分析することができます。楽しい作業です。

ログデーターの解析を考えると、まるで過去の自分と向き合うことばかりを考えてしまいがちですが、今集めているログデータというのは、むしろ未来の自分への投資なのです。

俗にアルファーブロガーを呼ばれている人たちが、いまだにブログの更新をほぼ毎日行っている最大の理由はここにあります。「ああ!ブログに記録して残しておけばよかった!」という経験を何度もしているのです。そんな経験を一度してしまったら、もうブログを書くことをやめられるわけがないのです。

結局のところ、まずはやってみて、反応を見る。つまり、本書のメインテーマである、「ログ」をとることで、初めて自分の強みを知ることができるのです。私がブログで書評を書くなんて、以前は思いもしませんでしたし。

見せかけではない、本当の自分を積み重ねる

ブログを更新するようになって、ツイッターの力の大きさを感じられるようになりました。私は普通のつぶやきの他に、ブログの更新通知も流しています。ツイッター経由でバズが爆発したことも何度かあります。

味をしめた私は、ツイッター上での影響力を大きくするために、ツイッターのフォロアー数を増やそうと、色々仕掛けた時期もありました。

しかし、何も変わりませんでした。意図的にフォロアー数を増やそうとすると、同じように数だけ増やそうとしているフォロアーしか集まらないのです。

見かけの数字に惑わされず、一人でも多くの共感してくれるフォロアーさんと交流することが大事で、そのためには、しっかりブログを更新していくことが重要なのかなと思いました。

現在のネットにおいて、ネットにあなたという人が存在しているかどうかというのは、ほぼあなたの書いた言葉がネットに数多くあるか?ということと同義になっています。そして、それらは生活の一部になっているから価値があり、だから毎日書くということが、オンラインの矜持となっているわけです。

現段階では、とにかく面白いと思ったことは、すべて記事にしています(でないと毎日ネタが続かない)。貯まってきたログを分析して、自分の強みを見つけることができれば、更新頻度を落としたほうが逆に効率的かもしれません。

とにかく今はブログ更新が面白くて、やめる理由はありません。自分の生活の一部となりつつあります。問題は本業の作業時間が食われていること(笑)

年内は毎日更新を続けたいと思っています。新たな道が開けてくることを信じて。

おまけ

本書を書くにあたって、いしたにさんが調査に利用したアンケートに勝手に答えてみました。

・お名前

かん吉

・twitter ID

kankichi

・ご自分のWebサイト、ブログなど

わかったブログ

・一番好きなWebサイト(Webサービスを含む)はどこですか?

twitterです。最近は入り浸りです。

・初めて見た時に一番衝撃を受けたWebサイト(Webサービスを含む)とその理由

MOSAIC(モザイク)ブラウザです。大学の研究室にMACを持ち込んでアップルトークでNASAサイトに接続できたときは、ものすごいことが目の前で起きてるのでは?と興奮したのを覚えています。

・ネットで情報配信する際に一番必要な個人スキルはなんでしょう?

なんでも面白がれる能力
見聞きしたことから、面白さを抽出して整理できる能力

・あなたがネットで情報配信する際に心がけていることは?

自分が面白いと思うことを配信することが基本
その上で、なるべく読み手が知りたいと思う部分にスポットをあわせること

・あなたがネットでの活動を続けることができた理由はなんでしょう?なぜ続いてきたのでしょう?

・あなたがネットで活動してきたことで、収入に変化はありましたか?
ぶっちゃけ、ネットからそこそこの収益が得られたことが大きいです。会社辞めて、独立してしまいました。

・収入に変化があった場合、それは活動を始めてからどれくらい経ってからですか

ちょうど1年後です。それまではほとんど収入は無かったです

・ブログなどのアクセス数を増やす工夫をしてますか?

はい

・ツイッターのフォロアーを増やす工夫をしていますか?

いいえ

今日のわかった

12月発売予定のいしたにさんの新刊「マキコミの技術」も楽しみです!

読書2010
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コメント

  1. yasai より:

    はじめまして。yasaiと申します。面白そうな本ですね。

    >今集めているログデータというのは、むしろ未来の自分への投資

     あー、そういう風に考えたことはなかったです。数字だけ追っていた感じがします。うまく利用できていません。

     アフィリ中心にやっているとつい目先のこと(収入とか)に没頭しますがやっぱり楽しくないと続かないですね。

  2. bookhorse より:

    初めまして、こんばんは。
    確かに、面白くないとやってられませんね。
    記録として残す事ができるのもやっぱりブログは好きです。

  3. ギークを夢見るじょーぶん男子 より:

    [読書]ONEPIECE(ひとつなぎの大秘宝)とは、実はブログのことだった。
    「ネットで成功しているのは<やめない人たち>である」を読んで思ったこと。 ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉であるposted …

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